【要約付】決断思考・ディベート思考を持つものが、世の中を制す!
こんにちは!はやとです。
変化が激しいと言われる現在。
そのような中で、これまでの価値観や方法、人生のレールというものは意味を無さないと言われていますね。
このような時代に、自分の人生を自分の頭で考え、判断することで、その時の最善の答えを探していくことが重要になります。
ではそのような思考はどのように身につくのでしょうか?
【要約】決断思考とは何?『武器としての決断思考』
そもそも、題名にもなっている決断思考を学ぶことはできるのでしょうか?
結論から言えば、「可能」です。
慣れてしまえば、簡単ですが、思考の癖でもあるため、慣れるまでは意識的に行う必要があります。
この要約・まとめを見ながら、何度も意識的に以下のような思考を行うようにしましょう。
リベラルアーツとは?
リベラルアーツという言葉を聞いたことがありますか?
リベラル=自由、アーツ=技術という風に分けて考えられますが、ここでは
「人間を自由にするための学問」
と定義します。
このリベラルアーツは、自分の人生を最大限自由にするために身につけるべき実学であり、最も優先的に身につけるべき学問でもあります。
この「人間を自由にするための学問」であるリベラルアーツの中でも、
- 意思決定の方法
- 交渉の方法
を学ぶ学問が最重要といっても過言ではありません。
その理由はこれからの時代、より変化が激しく、既存の価値観では物事を捉えられなくなっているからです。
そのような時代では、「自分で考え、判断し、行動する」場面が増えるからです。
このような場面を乗り越えるためには、「知識・判断・行動」 の三段階があります。
日常生活の中でも、自分が得た知識・教養を自分の判断、行動に日常的に反映させていくことを意識しましょう。
変化の激しい時代で求められる人材とは
「知識・判断・行動」を持つものは、今後より価値が高まっていきます。
世の中には、エキスパートと呼ばれる専門の知識を持っている人はいるが、全体を把握した上で判断するプロフェッショナルは少ないです。
ここでプロフェッショナルとは、以下の2つで定義できます。
- 専門的な知識・経験に加え、横断的な知識・経験を持っている
- それらを元に、相手のニーズに合ったものを提供できる
何度も言っている通り、変化が激しい時代では、新たな場面・過去の経験が役立たないことが多々あります。
そのような時に、人は、従うべき何かを求めます。
そのような時に、「知識・判断・行動」を提供できるプロフェッショナルがこれからの時代の求められる人材となっていきます。
そして、これからの時代に最もリスクなのは、「変化に対応できない」ということです。変化に対応するためには、小さな変化を受け入れ、それらを積み重ねていくことで徐々に変化を恐れない強い心を手に入れることができます。
ディベート思考の考えと決断
では変化の激しい時代で、自分の頭で考え、行動するための基準や考え方はないのでしょうか?
そのような決断思考を鍛えるのに役立つのが、「ディベート思考」です。
ディベート思考とは、
- 正解ではなく、「いまの最善解」を導き出す
- 正解がないからと言って何も考えないのではなく、議論によって意識的に違う視点、複数の視点を持ち込み、ぶつけあうことで「いまの最善解」を導き出す
ことが目的です。
人が何かを判断する時に気をつけなればいけないのは、
- 慣れていることを重視すること(過去を重く、未来を軽く捉えてしまう)
- 限られた情報や枠組みで考えてしまう(自分が知っている情報以外では判断を下せない)
- サンクコストの問題(物事を考えるときは、過去の投資を考えてしまう。本来はゼロベースで思考する必要がある)
という3点です。
このようなことを意識しながら、ディベート思考を鍛えることで決断思考を手に入れることができます。
ディベートとは?ルール・ポイント
ディベート思考と何度か出てきましたが、ディベートとは討論のことです。
そしてそれにはいくつかのルールが決まっています。
- 特定の議論について議論
- 賛成側と反対側が決まっている
- 話す順番、発言時間が決まっている
- 第三者を説得する
このようなルールが決まっています。
特に重要なのは、第三者を説得するという部分。
ディベートでは、勝者を判断するのは第三者であり、相手を論破したり相手の意見を変えさせる必要はありません。
これは会議において、何かプレゼンする際にも同じことが言えますね。
またディベートでは、
- 準備が8割
- 根拠が命
という原則があります。
ディベート前に、相手の反論を全て洗い出し、それらに対して適切な再反論を考えておく必要があります。
準備していないと短絡的な回答になってしまい、「いまの最善解」を出すことは不可能になってしまいます。
ディベート思考の考え方・重要な点
ディベート思考では、
「結論の内容以上に、『結論に至る道筋』が重要」になります。
つまり、前提が変わったり理由が違っていたら、結論を変えればいいだけの話であり、知識・判断・行動・修正の4サイクルを回すことが重要になります。
- 二者択一になるくらい具体的なものを選ぶ
- 議論に値するものを選ぶ
- 明確に結論が出るものを選ぶ
ことが重要になります。
最適なのは、「具体的な行動を取るべきか、否か」といったタイプのお題になります。
また実際の問題・課題は同時並行で論題が起きていますが、必ず別々の論題としてディベートすることが重要です。(議論の方向性を統一し、脱線を防ぐ)
また、議論は枠組みの大きな部分から話し合うことが重要です。
ディベート思考のポイント・考え方
ディベート思考の考えの根本にあるのは、メリットとデメリットを比較することです。
これは決断思考も同じですね。
ではメリット・デメリットが成立するにはどんな条件が必要でしょうか?
ディベート思考によるメリットの成立条件
まずはメリットから。
メリットが成立するための3条件とは、
- 内因性(何らかの問題があること)
- 重要性(その問題が深刻であること)
- 解決性(問題がその行動によって解決すること)
です。
「内因性」は、すでに解決している問題や、放置しておいても解決するような問題はダメです。
「重要性」は、「なんとなく問題」ではなく、「なぜ問題なのか」「どう問題なのか」が必要です。
「解決性」は、その行動によって問題が本当に解決できるのかが重要です。
また、相手を説得・納得させるためには、相手が何を重視しているのかを理解し、それに合った重要性を提示することが必要です。
ディベート思考によるデメリットの成立条件
一方で、デメリットが成立する3条件とは、
- 発生過程(議論の行動を取った時に、新たに問題が発生する過程)
- 深刻性(その問題が深刻であること)
- 固有性(現状ではそのような問題が生じていないこと)
です。
メリット・デメリットへ反論を考えることで、ディベート思考・決断思考を鍛える
メリット・デメリットの成立条件を説明しましたが、この成立条件に対して自分で反論し、各成立条件が本当に成立するのか、別の視点はないか、2方向からを確認していきます。
「メリット」の3条件に対してはそれぞれ、
- 「内因性」は、そもそもそんな問題はないのではないか?と。
- プラン(論題の行動)を取らなくても問題は解決するのでは?
- 現状に問題ないのでは?
- 「重要性」は、問題だとしても、大した問題ではないのでは?と。
- 質的に重要ではない
- 量的に重要ではない
- 「解決性」は、重要な問題でも、その方法では解決しないのでは?と。
- プランを取っても別の要因が生じるため、問題は解決しない
- プランは問題の原因を正しく解決しない
と反論して、メリットの成立条件を磨き上げていきます。
「デメリット」の3条件に対してはそれぞれ、
- 「発生過程」は、新たな問題は生じないのでは?と。
- プランだけではデメリット発生には至らない
- プランの影響はデメリット発生に至るには弱すぎる
- 「深刻性」は、問題が生じても大した問題ではないのでは?と。
- 質的に問題ではない
- 量的に問題ではない
- 「固有性」は、重要な問題でも、すでにその問題は生じているのでは?と。
- プランを取っていない現状でも、問題は起こっている
- プランを取らなくても、将来、同様の問題が起きる
と反論して、デメリットの成立条件を磨き上げていきます。
これらのメリット・デメリットの磨き上げで重要なのは、
「できる限り多くの視点から自分の意見や相手の主張をチェックする」ことです。
そして、意見・主張には必ず根拠が必要であり、その根拠は反論に耐えたものでなければなりません。
基本的に意見を磨いあげるときは、反論を2回ずつ行なった段階で生き残っていればokです。
まとめると、
「正しい主張」には3つの条件があり、
- 主張に根拠がある
- 根拠が反論にさらされている
- 根拠が反論に耐えた
というものが必要です。
根拠を集める・指摘する時の注意点
何かを主張するには、根拠が必要です。
主張と根拠が繋がる際に、よく考えないと見えてこない前提の考え(思い込み・推定)のことを「推論」と言います。
このような推論を発見するには、何かしらの主張に対して
「なんで?」と問う癖をつけ、その中で根拠や推論に対して矢継ぎ早に反論を加えることで、議論を高めることが可能です。
相手の意見に反論・修正を加えたい際は、すぐに意見を主張するのではなく、相手の意見をよく聞いた上で、適切に反論していきましょう。
そして「推論」には大きく3つの大枠が当てはまります。
特に、因果関係には注意が必要です。
因果関係は、原因と結果のどちらが時間的に先行しているかを常にチェックする癖をつけましょう。
さらに因果関係は気をつけるべき推論のため、
- 因果関係が逆になってないか
- 因果関係と相関関係が混同してないか
- 特定の原因にのみ着目していないか
を意識的にチェックするようにもしましょう。
ディベート思考・決断思考を持った上で、、、
長くディベート思考・決断思考について説明してきましたが、最終的には決断することが目的です。
情報や知識というのは、判断を行うためのものであり、判断を左右し、行動を変える情報や知識こそ、最重要なものです。
そして、最後の決断は「質×量×確率」で決まります。
これらの質と量は、ディベート思考で見てきた、メリット・デメリットが当てはまります。
また確率とは、その事象がどの程度起こる確率があるのかという点です。
そして最終的には、そのような「質×量×確率」を主観的に判断するのです。
ディベート思考とは、客観を経て、主観で判断する方法なのです。
まとめ: 日々の生活から決断思考・ディベート思考を意識して生活していこう!
いかがでしたか?
かなり長くなったのと、抽象的で分かりづらい部分もあったと思います。
基本的には、物事を考慮する時に、
- 根拠を持とう!
- メリット・デメリットを多角的に考えよう!
- 客観的なデータを使いながら、最後は主観で判断しよう!
ということです。
実際の具体例などは以下の本に書いてあるため、ぜひ参考にしてみてください。