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【調査記事】Amazon分析ツールとデータ取得方法の調査まとめ

Amazon分析ツールとデータ取得方法の調査まとめ

Amazonの分析ツールってあるのかな?
どうやってデータ取ってるんだろう?

友人と雑談する中で「Amazonの商品レビューをテキストマイニングできる分析ツールが無いのか?」という話題が出ました。

そこで、Amazon出品者向けに提供されているサービスはどのようなものがあるのか?どのようにデータを取得してるのか?というのが気になったので簡易的に調べてみました。

この記事は、簡易調査をまとめたものです。
※内容に誤りがありましたら、すみません。

Amazon分析ツールとデータ取得に関する調査概要(ほぼまとめ)

今回は下記の4つのプロダクトを調査しました。

  • Appbot
  • AppFollow
  • Revuze
  • RevueMeta

RevueMetaを除く3サービスにも共通しているのは、AppleStoreやGoogle Play Store、Amazonなどレビュー自体は全て取得可能。 但し、Apple StoreやGoogle Play Storeはツール内でレビュー返信が可能ですが、Amazonは難しい(実際のAmazonレビューに遷移するだけ)ようです。

またAmazonのデータ取得についても調べてみましたが、

  • Amazon公式API
  • Amazon非公式Rapid API
  • 利用規約スレスレのスクレイピング

の3ついづれかの方法で取得可能です。

それぞれ少し調べれば、すぐに方法が見つかりますので、ご興味ある方は調べてみてください。

レビュー分析ツールの紹介

さて、実際にAmazonレビュー分析ツールではどのようなことができるのか気になったので、ざっくりとまとめていきます。

Appbot

Apple Store, Google Play Store, Amazonのレビュー収集・感情分析・管理が行える「Appbot」。

カスタマーサクセス・UX向上ツールとして提供されており、定性・定量分析の両軸による分析が行えるのが特徴的です。

特に自然言語処理に強みを持っており、自社・競合問わずレビューに共通して出現するキーワードやキーフレーズ、トレンドワードなどを抽出することで、プロダクト改善などにも活かせます。

他サービス同様に、ZendeskやZapier、Slackと連携できるため、業務フローへの組み込みも容易です。

AppFollow

Apple Store, Google Play Store, Amazonのレビュー収集・分析・管理が行える「AppFollow」。

カスタマーサクセス向けのツールとして提供されており、特にレビューを通したユーザーコミュニケーションに重点が置かれています。

具体的には、レビューへの平均応答速度や課題チケットの処理時間、レビュー返信によるレーティングへの影響などがKPIとして設定でき、目標管理ができるような機能があります。

大量のレビューに対して、条件を設定した上で自動応答機能も搭載されているため、業務効率化にも役立ちます。

ZendeskやSalesforce、Slackとの連携も行えるため、CRMとの連携や、リスク発生時の緊急通知などにも利用できそうです。

価格は個人向けと企業向けで、フリープランから$500(月額)が主流です。

Revuze

テキストマイニングによる消費者インサイト調査ができる「Revuze」。

AppbotやAppFollowがレビュー管理までできるのに対して、Revuzeはテキストマイニングによる分析が中心です。

米国のみの対応ですが、無料で一部ツールも使えるため、UIの確認などに良いかもしれません。 ※個人的に利用した中では、検索自体は早いですが、検索レコメンド機能がほぼ無いため、調査したいプロダクトにたどり着くのに苦労しました。

無料プロダクトはこちら

ReviewMeta

特定プロダクトのレビューの信憑性を調査できる「ReviewMeta」。

レビューのテキストマイニングなどではなく、あくまでもレビューした人の信憑性(俗にいうサクラじゃないか)を調査できるツールです。

当初のテキストマイニングできるツールではないため、あまり詳しくは述べませんが、日本語検索では唯一と言っていい、検索クエリに引っかかったツールでした。

単語のカウント機能などもありますが、日本語は苦手です。

ただ、レビュワー起点での調査ツールなので、他にどのようなプロダクトに興味を持っているのか(レビューしているのか)などの調査もできるため、プロダクト購入者・利用者の趣味・嗜好を調査するのに使えそうです。

Amazonレビューの取得

Amazonレビューの取得には3つの方法があるようです。

Amazonデータ取得方法

(1)正規のAmazon Product Advertising APIを利用したレビュー取得 (2)Rapid APIで提供されている Reviews APIを利用したレビュー取得 (3)グレーだが、スクレイピングによるレビュー取得

Amazon Product Advertising APIを利用したレビュー取得

Amazonがアソシエイトメンバー(いわゆるアフィリエイト)に提供している「Product Advertising API」というものがあります。

これらの紹介の中で、「リアルタイムでの価格更新や在庫情報、商品イメージ、カスタマーレビュー、商品の説明...中略...提供するプログラムです。」と記載されており、取れそうです。

ただ、2010年11月09日のAPI仕様変更で、直接レビューが取得できなくなったとか。

Amazon API で11/9からカスタマーレビュー取得不可?! 代替はiframeのURLAdd Star

いろいろ調べていると、書籍のレビューを2017年に取得している方もいらっしゃるので、いけるんですかね。

書籍以外のレビューが取得できるのか、未調査ですが、実際に取得している記事もあったので、貼っておきますね。

AmazonのユーザレビューをISBNから取得する商品検索アプリの作成

Amazon Rapid APIを利用したレビュー取得

Amazonの公式APIではレビューは取得ができないとなると...。

そこで、Rapid APIで提供されているAmazon Reviews APIなどを利用することでデータ取得をする方法が現状では最善のようです。

スクレイピングによるレビュー取得

Amazonの利用規約では、スクレイピングを禁止しています。

Amazon利用規約

データマイニング、ロボットなどのデータ収集・抽出ツールの使用は、一切含まれません。

但し、ネットで検索すると出てくるようにこの利用規約は、あくまでもAmazon利用者(つまりログインしている状態)で有効になるものです。上記より、ログインしない状態で閲覧できるAmazonページはスクレイピングしても問題ないと捉えることもできるようです。

しかし、企業としてサービスを提供する中では、どこまでリスクを負うかはサービス開発・参入前に検討したほうが良さそうです。

以下参考ページです。 Amazon.co.jp利用規約

スクレイピング禁止のAmazonからレビューを抜き出す【Python】

【規約】Amazonのスクレイピングは本当に禁止?規約を確認してみた

まとめ:海外ツールはAmazonレビュー管理・分析に優れておりデータも一部取得可能

海外ツールではAmazonのレビュー分析ツールが複数見つかりました。

それらのサービスは、プロダクトのレビュー全般を管理するサービスの1つとしてAmazonが入っており、メインはアプリケーションストアの分析がメインのようです。

アプリケーションストアのレビューに対してのKPI設定・管理は、これまであまり自分の中の概念としてなかったので新しい発見でした。

またAmazonに関しては公式にレビュー取得できるAPIを実質的には用意していないため、各ツール別ルートでデータを取得している可能性が高そうです。

一方で日本企業がAmazon分析ツールを開発・販売はまだ行われていないようなので、ある意味参入できそうです。

以上、簡易的な調査・まとめ記事でした。 少しでも参考になった場合は、スターやシェア、大歓迎ですー!!