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【要約・レビュー】投資思考〜キャリアと人生を豊かにする26の原則〜

自分のバランスシート...考えたことないな

こんにちは、はやとです。
今回もTwitterの某アカウント様が紹介していた「投資思考」という本を読んだので、要約とレビューをまとめていきます。

特に大学生や20代の若手は、早いうちに読めば読むほど、効果を実感できる内容になっています。

「投資思考」の構成と概要

本・著者の紹介

著者の野原 秀介氏は1991年生まれ。東京大学を卒業後、新卒でゴールドマン・サックス証券に入社。営業本部にて数多くの金融機関とのディールを経験した後、X Capitalを創業されております。

X Capitalは、ストラテジーアクセラレート事業とコーポレートファイナンス/M&A事業の2つを持っておりますが、共通するのは本書のタイトルにもなっている「投資思考」によるコンサルティングを提供しております。

投資思考192ページと約2〜3時間で読める内容となっております。

本の目次

本の構成としては、2章26節となっております。
1節1原則という形で、①エピソードを交えた具体例の紹介→②抽象化→③読み手の行動に結び付く具体例の紹介と、非常に分かりやすくサクサク読める構成です。

投資思考の目次

・はじめに
・第1章:基本編
・第2章:応用編
・おわりに

「投資思考」の要約

はじめに

そもそも投資とは何でしょうか。この本では、「投資 = リソース(資産・資源)を投下し、そのリターン(利益・収益)を得ること」と定義されます。

投資を行う際の意思決定の考え方・観点こそが「投資思考」なのです。

なぜ投資思考が重要かというと、これまで行った意思決定とその答え合わせとが積み重なったものが「あなたの人生そのもの」だからです。

以降、基本編で13個・応用編で13個の合計26個の減速が紹介されます。中でも刺さったものをピックアップして紹介します。

第1章:基本編

時間を味方につける

生きる人全てに共通する、人生において非対称なもの。それは『時間の進み方』(過去から未来へと一方向に進む)です。

投資の世界で複利と呼ばれるものがありますが、時間の経過が自分にとって有利に働くような意思決定をし続けることこそが重要なのです。

日常業務に忙殺されて、プロジェクトの背景理解や学習が疎かになっていたり、なんとなく忙しく気づいたら1年間、成果がないまま時間だけが過ぎているなど...あるあるのエピソードも交えながら、長い時間軸で見た時に、有利になるような意思決定が基本スタンスなのです。

例えば、プロジェクト開始直後の土日は、過去のドキュメントや議事録を読んだり業界理解を深める。資格の勉強が仕事のポートフォリオの作成など重要だが緊急ではない仕事に取り組む時間を作る。など、短期的な損得・感情ではなく、数ヶ月・数年を見据えた意思決定を意識すること大事です。

バランスシートを意識する

企業には財務三表と呼ばれる、PL(損益計算書),BS(貸借対照表),CF(キャッシュフロー計算書)というものがあります。

個人の生活においてもBSは存在するが、多くの人はPLとCFのみを気にして、BSの存在すら認識できていない人がほとんどです。

バランスシートは、右側はどうやってお金を集めてきたのか。左側はそのお金が何に形を変えて残っているのか。というものを表しています。

時間もリソースの1つであり、時間や他リソースの使い方として「資産になる投資」と「資産にならない浪費」があります。

特に与えられた時間は万人共通のため、より良いバランスシートを作る・積み上げる活動を行うことが重要です。

価値→評価の順で決まる

著者は若い頃、「給料はあくまでも自ら生み出した価値の対価でしかなく、我々の仕事はあくまでもお客様の役に立つこと。それだけに集中していればきっと君は成功できる。」とフィードバックを貰ったそうです。

まさに、年収や肩書きといった目先の評価を追いかけることから離れ、自分の仕事によってどれだけ価値を生み出したか、顧客や上司、ひいては自社の社業にいかに貢献したのかに目線を合わせることが、ビジネスマンとしてのスタートです。

IRR(内部収益率)を意識する

金融業界では、得られる効用は同じであっても、タイミングによって価値が変わってくるので、将来得られる効用も全て現在の価値に直して比較しようと言う考え(DCF法)があります。

現在価値の具体例

例えば、100万円を投資して、3年後に150万円が手に入るとしましょう。
・Aパターン:1年・2年後にそれぞれ25万円、3年後に100万円
・Bパターン:3年後に150万円

この場合、Aの方が収益性が高いと判断できます。何故なら、早く手に入れたお金を再投資することで、追加の効用を得られるからです。

これを現実の仕事に落とし込むと、「手前の結果には、より価値がある」ということです。「いつでもできる」ことは徹底的に前倒しして実行することが、IRRの高い、投資思考に沿った生き方になるのです。

シャープレシオを考慮する

シャープレシオとは「行った投資効率の良し悪しを図る指標」のことです。

リターンだけに目を向けていては、良い投資と悪い投資を見分けることはできません。何故なら、リターンが高い場合、往々にしてそもそも取っていたリスクも高い場合が多いからです。

人間は意思決定をする際に、既に起きたことやうまくいった場合のアップサイドばかりを考えがちです。

ただ、リスクヘッジとしては、まだ起きていないダウンサイドを検討し、シャープレシオを考慮の上で意思決定することを心がけることで、意思決定の誤りを防ぐことができます

オプションバリューを考慮する

若い時はあまり気付きづらいですが、「選択肢がある」ということ自体が価値なのです。

特に若い時は職種が未経験でも応募条件を満たしていることも多く、年齢を重ねるごとに選択肢が減っていくものです。

そこで、敢えて若い時に「選択肢は意識しつつも、何も選択しない」というのも1つの考え方なのです。

流動性を考える

今後のキャリアを考える際には、流動性の観点も必要です。

つまり、世界に1つだけの花でも、買い手がいなければ意味がないのです。

流動性の高いキャリア

・プロジェクトマネジメント経験
・会計知識・経験(経理/財務)
・法人営業経験
・システムエンジニア

信頼を積み重ねる

取引先や社内の上司・部下をはじめ、関わる全ての人に対して小さな約束・責任をきちんと果たしていくこと

それを繰り返すことで、少しずつ任される仕事が大きくなり、挙げられる成果も大きくなっていきます。

第2章:応用編

応用編に入るにあたり、評価や信頼についての前提について記載されています。

上司から高い評価を受けたり、クライアントから信頼を勝ち取る条件は、想定以上のアウトプットを提供すること、つもり"αを創出すること"にほかならないのです。

この前提を忘れてはいけません。

ポジションを取る

「ポジションを取る」とは、自分自身の考えを拠り所に何らかのリスクを取ること。仕事においては「自分の意見を持って仕事をすること」です。

間違っていても良く、何よりもポジションを取ることが大切なのです。

何故ならポジションを取ることで議論が活性化し、仕事を進めていく中で検討すべき観点が追加で浮かび上がってくるからです。

リスク無くしてリターン無し。リスクを取ってポジションを取り続けることこそ、自分を成長させるのです。

顧客と精神的な繋がりを構築する

ビジネスにおいては競合優位性の構築こそ、ビジネスの本質である。

競合優位性がないと、最終的には価格競争に陥り、消耗線となってしまう。

ただ、スタートアップやベンチャー企業でどのように競合優位性を築くかは結構悩ましいと思います。

そのような中で、一切の出費を必要とせず、明日から始められる競合優位性の築き方。それは、クライアントと人間関係・精神的な繋がりを構築することです。

人間関係は最も平凡で、最も堅牢な競合優位性となるのです。

儲かるトレードアイデアは徹底的に繰り返す

新規性・独自性はなくとも、コアな仮説検証が済んでいるものアイデアを徹底的にやり抜くのは仕事で成果を上げる上で重要な考え方

どうしても新規性や独自性にスポットが当たりがちだが、実は泥臭い成功パターンを徹底的にやり抜く方が大事だったりします。

成功したやり方は賞味期限が切れるまで徹底的に繰り返すことを忘れないようにしましょう。

常にライバルを作る

ベンチマークとなる存在を設定することで、自分に足りていない部分や反対に優れている部分を認識できる。すると取り組むべき打ち手が明確化され、成長のきっかけとなります。

同じ年次・役職の人をライバル視して上回るのは当然なので、基本的には年次が3年・役職が1つ上の先輩をライバルとして心の中に定めるのがおすすめです。

社内政治を制するものが、営業を制す

若手だと社内政治を嫌がる人もいます。

ただ、社内政治はビジネスをやる上では必須科目であり、特にBtoBビジネスを手がける会社であれば、社内政治の上手い社員が早く昇進していくのは当然です。

社内政治とは「こう動くことが自分に求められていること」だと理解し、きちんと冗長にその理解が正しいかを相談し、了承を受けた上で、その役割をきちんと遂行するというような意味合いです。

私としては、期待役割に沿った行動をすることと言い換えることもできるなと思いました

先輩付き合いより、後輩付き合いを大切にする

ダサい先輩に後輩は寄り付かない。慕ってくれる後輩の数と質をKPIにせよ。

選択肢のない相手と取引する

金融では「Forced to sell(売らざるを得ない)」状況にある相手と取引をすることは、桁が違うほどの高収益を得られる数少ないパターンとされています。

何故なら、選択肢がないので足元を見て価格設定などができるためです。

逆に言えば、自らが足元を見られない(選択肢がない状態)ようにすることを意識し、常に外部企業ともコンタクトを取り、選択肢を広く持つことを心掛けるべし

終わりに

富を築いた方々が口を揃えていうのが「成功に向かって、がむしゃらに働いていた時期が一番楽しかった」ということです。

夢とは達成したい目標それ自体のことを指すのではない。その目標に向かって懸命に努力する「旅路」こそが、夢なのです。

目指す夢を持つこと、そしてその夢の実現に向けて日々努力を続けることこそが、良い人生を送る秘訣なのです。

「投資思考」のレビューと一言

元々、投資を少しばかり行っているので金融系の言葉には馴染みがあることもあり、非常に内容が分かりやすく、2時間程度で読めてしまいました。

一方で、企業の決算を見ていてもPLやCFにはスッと目がいく一方で、BSはあまり見ていないこともあるのが実情であり、個人のBSも同様に、存在を意識せねば...と痛感しました。

また意思決定をする中で「時間を味方につけ、バランスシートを考える」「シャープレシオを意識する」「ポジションを取る」「精神的な繋がりを構築する」など、金言がたくさんありました。

著者も語っていますが、若い人ほど、読むべき本の1冊かなと感じました。